プロフィールを教えてください
北条工務店の4代目北条愼示(ほうじょうしんじ)です。建築の設計施工から暮らしにまつわるイベントを運営しています。
工務店というとだいたい大工というイメージですが、大工経験はありません。先代もみんな大工じゃないので、そうった意味では異色ですね。高校の進路の時に建築に行くかどうか悩んでいたら美術の先生がフランクロイドライトの美術展の本を見せてくれて、工学的、建設業ではない、デザインやアートといった美意識の高い建築の仕事があることをはじめて知りました。そこからデッサンを学び、デザイン学科の建築を学び、いくつかの設計事務所を経て10年前に奈良に戻ってきました。
あなたは何色?
濃紺。好きな色であるということ。特に服は紺色が多いです。昔は黒が断然多かったのですが、黒よりも素材や染め方によって雰囲気の変わる濃紺が好きになりました。だから濃紺の服を着ている僕が一番僕らしいし、僕を知っている人たちは僕のイメージは濃紺だと思います。
象徴となる仕事を1つあげてください。
家を建てたい人の話を聞くこと。
その仕事の伝えたい素敵なところはどこですか?
家を建てる行為って言語化しづらくてどういう風に自分のイメージを伝えたいか悩みます。家づくりをしていく中で、何からはじめたらいいかわからない人も多い。そういう人たちの話をきいて、何をすれば良いかアドバイスしたり、作りたい家のイメージを具体化したりもします。家づくりで、最初は誰とどんな話をするかはとても大切だと思うので、家づくりを行う僕にとっては最重要であり象徴的な行為だと思います。
家の価値観を構築するとても大切な時にお話しできるのはとても楽しいです。
仕事の良き相談相手は?
妻です。いつも妻と一緒にいます。大学も一緒だったのでもう20年くらい一緒です。趣味も考え方もとても良く似ているけれど、常に客観的に見てアドバイスをくれる良きメンターでもあります。
コンプレックスは?
太りやすいところ。小6の頃は学年一番のデブでした。一番というのはいろんな意味で目立つし注目される。苦い思い出です。
でもそういう経験があったからこそ、人の愛憎を敏感に感じることができたし、努力と継続という事をここで学びました。なので、僕は12歳から26年間ずっとダイエットしてます。
仕事場のサウンドトラックを
サカナクションのSORATOをライブで聴いた時、何かが外れて開放される自分がいました。音楽の力をとても感じる瞬間でした。
仕事場の、お気に入りの物は?
iPad Proは欠かせません。紙の質感とペンの感触はとても好きなのですが、iPad Proはいろんなことが超越しています。プランニング、社内コミュニケーションがとてもスマートに行う事ができるようになりました。
プライベートでも仕事を意識しますか?
プライベートと仕事の距離感はとても大切にしています。だいたい良いアイデアが浮かぶ時は仕事をしているか休んでいるかわからないような時ですね。
尊敬する人は?
会ってすごいなと思ったのは中田英寿さん。素敵な人はたくさん見てきたけど、彼ほど「なりたい自分」と「今の自分」の差がない人はいないです。とてもストイックだし素敵です。僕はそこまでなれないと思うからこそ尊敬できます。
ベッドサイドにある本は?
「日本建築の見方」。去年からちゃんと日本建築を学び直そうと思って勉強しています。建築の仕事をしていても、書院造と寝殿造との違いとかそういう知識なんて今まで不要だったわけですが、頑張って仕事してるとどんどん本質的な視点の人たちと話す機会が出てきて、ちゃんと建築のこと知っておかないとと思って。
今の職業以外で生まれ変わるなら何をしていると思いますか?
なにかを作る仕事はやっていると思います。
明日はだれに会いましょうか?
水曜はインプットの日なので、ふらっといろんなお店に行ったりいろんな人と会うと思います。
次の休日が晴れているならどこへ?
走ります。カラダと脳がリラックスします。それか、家の大掃除ですね。
最後に。
今日や昨日の大切な事は明日にならないと分からない。だからこそ一つ一つの点を大切にしたいと思っています。